50歳過ぎの女性患者様がお見えになりました。

1ヶ月も一人では立ったがり座ったりが出来ないとのこと。当初は何とか自転車には乗れていたそうなのですが、整形外科で何回か注射(おそらくブロック注射)されてからひどくなる一方。

ならば何とかしなければと孤軍奮闘するが、何をしても痛みが強く、少しづつ可動域をひろげるのだがすぐに戻ってしまう。

いったい何が原因だろうかをいつものごとく筋反射テストで探ってみる。

腰椎や胸椎、頸椎も含め、ある程度の調整はできているようだ。もちろん完全ではない。この状態でできる範囲でのことはやっている。

ならば内臓は?腎臓、膵臓、脾臓、甲状腺、副甲状腺、のど、に反応が。あえていうなら腎臓が1番関係しているようだ。

しかしながら本人曰く、病院の検査では異常はないのでと、関係するとは思っていない。確かに検査して異常なければ腰痛と関係しているとおは思うまい。

では病院の検査はどこまでわかるのか?相当細かく調べればわかることもあるだろうが、通常の検査では多方面にわたっての検査はしない。

尿たんぱく、赤血球、クレアチニンくらいだろう。それだけで腎臓は健全だといえるのだろうか?

東洋医学には未病という言葉がある。それは検査を受けても異常が見つからず病気と診断されないが、健康ともいえない状態。放置すると病気になるだろうと予測される状態をいう。

なので病気とは未病の状態が更に進行した結果、弱いところに症状が出ること。いわゆる予備軍がきっかけさえあればいつでも病気になるよう待機しているということ。

だからといって今回のこの患者様の腰痛は全て腎臓が未病だからとかたずけられるほど単純ではない。

そもそもぎっくり腰は1週間もすれば放置していても痛みは減るのが一般的である。

ところが一向に痛みが減るそぶりもない。こういった場合、原因は一つでないということ。

できるだけほかの原因(骨のズレ、筋肉のハリやコリ、炎症以外での)を改めて筋反射テストで探ってみた。

するとどうだろう。神経そのものにいたずらしている反応があった。

それはヘルペスウイルス?型とアデノウィルスだ。

聞くところによると腰痛になる前に風邪をひいていたとのこと。今は症状がない。

ところが坐骨神経ラインにはそれらの反応があった。するとどうなるか?

それらが神経系統を過敏にさせ、ちょっとした圧や炎症でも痛みを感じてしまうことがある。

まだそれらウィルスと神経痛の因果関係ははっきりしていないので、見逃されてしまう。

いずれにしてもそれらがいたずらするということは、免疫力低下なのは間違いない。

この女性は細身で筋肉もか細い。普段から適度な運動あるいは筋力トレーニングをしていくことが寝たきりにならないために必要だと感じた。

それと1ヶ月以上痛くて辛い状態であったために、精神的にも動くことに怖さが先に立ち、それも回復を遅らせてしまう要因となっている。

結局検査入院することとなり、その後はどうなったのか心配のところ。縁があって来院いただいたわけで、私が至らないばかりに手を離れてしまったが、改善されてことをただ祈るばかり。

改めて多方面からの原因に対処できるよう精進しなくてはと考えさせられた次第でした。

※注釈

ヘルペスウイルスにはいくつか種類があり、口唇ヘルペス、帯状疱疹、水疱瘡などを引き起こすウィルス。

アデノウィルス、ライノウィルス、エコーウィルス、コクサッキーウィルス、コロナウィルスなどは風邪の諸症状を引き起こす主なウィルス。